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  ●姓の歴史  

もともと姓は、「かばね」と呼ばれ「屍(しかばね)」
からの由来といわれ、その意味は骨を一緒にする、
死んだ後お墓を同じにする血族という意味だそうです。

その姓が5世紀末頃までには、
制度としての氏族の位を 示すようになったといいます。
その時代の姓の由来は多様です。

現在では、日本人の姓は27万種以上あるといわれ、
世界でもトップクラスの種数を誇ります。
多くの場合、地名や職業を起源としており、
他にも「清原」などの天皇家からの分家が直接天皇から受け賜わった場合、
「蘇我」や「物部」など古来からの豪族が引き継いできた場合、
また他にも渡来人や神官・僧侶のもつ独自の姓などが挙げられます。

また例えば、「佐藤」「伊藤」「後藤」などの「藤」のつく姓は
多くの場合、藤原氏一族を起源にもつといわれています。
藤原姓の元は、中臣鎌足が天智天皇から
授けられたことに始まるといわれていますが、
その子孫が全国各地で地名や官職に
「藤」の一字を加えたものということです。
伊勢の国から採って「伊藤」また肥後からは「後藤」いった具合です。

中臣鎌足の例のように、戦などでの功績から天皇や時代の
権力者から姓を受け賜わることも少なくなかったようです。

江戸時代には、「徳川禁令考」によって一時農民と町人に
姓を名乗ることを禁じられていました。
しかしそうはいっても、公的な場での姓の使用はなかったとみえますが、
私的な場では姓の使用はあったとみえます。

姓は、苗字(名字)や氏とも呼ばれ、
その下に続く名と合わせ日本国民すべてが有する個人を特定する、
また先祖から代々受け継がれてきた「家」を表すものということは
これまでみてきた通りです。明治時代に入り平成の現在まで、
姓は「氏」として戸籍に記載され管理されています。