このコーナーでは、夫婦の姓に関して世界に目を向けます。
夫婦同姓の形式が法で決められている日本ですが、
世界ではどうなのでしょう。
これは、宗教との関連が大きくあるといえます。
日本の夫婦同姓の根底には、
神道の教えが深く関わっています。
同じアジア圏でも、韓国の夫婦は別姓です。
夫婦別姓制を採り入れているというより、原則となっています。
これは、女性はよそ者、血族の一員として認められない という儒教の教えに基づいています。
ですので、今現在日本が求める夫婦別姓の
「男女平等、個人主義のため」という動機や
あり方とは大きく趣を異にします。 また、生まれた子どもは父親の姓を名乗ることになっています。
隣の中国も韓国と同じく夫婦別姓が基本です。
その理由もほとんど同じ考えからきています。
ただし、現在では夫婦同姓も認められ、
その際の子どもの姓は選択性となっています。
また、スペイン、サウジアラビア、オランダ、
スウェーデンが夫婦別姓を基本にしています。
反対にアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、
ドイツ、インドは日本と同じく夫婦同姓が原則です。
キリスト教やイスラム教では、夫婦は半分半分同士で、
結婚して一体になるという概念があるため、
夫婦同姓は当然のことだと捉えられています。
また、最近では、ドイツの夫婦の姓のあり方に
夫婦別姓が認められるようになっています。
特殊なケース(何をもって特殊というのかは難しいところですが)
としては、 イタリアでは、妻が夫の姓を結合します。
つまり、日本名を使って例えると、
「山田花子さん」が「鈴木くん」と結婚した場合、
山田鈴木花子となります。
子は父親の姓を名乗ります。
また、スペインでは夫婦は別姓が基本ですが、
二人の間の子は夫婦の結合姓になります。
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